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タックルオフ沼津店より、リメイク・リペア依頼品が入荷しました!

2019/12/03
  • 1,526 view
  • ロッドビルディング・カスタム

 タックルオフ沼津店より、

           リメイク・リペア依頼品が入荷しました!

こんにちは、               (分類・グリップ改造)

工房担当の福田です。

 今回に依頼品は、

「リップルフィッシャーのグリップリメイク」です。

   前回1本リメイクさせて頂いたお客様から、好評だったのか?・・・。

     ありがたくリピート頂く形となりました。

前回は、フロントEVAの加工をさせて頂きました。

  今回は、ほぼグリップ全体の作業となります。

オーダーフォーム内容を、再度細かく描き直します。

自分で書き直す事により、内容の細かな把握と、

無理、矛盾が見えてくる時は、

受付店にこの図を送れば先方も理解して頂けます。

 少し変更もありながら・・・、

フロントEVAは、

16㎝から、19㎝へ延長。

ロゴ入りアルミパイプは、

パイプシート前方から後方へ移動。

パイプシートは、ダウンロックからアップロックへ。

リアのEVAグリップは、

少しシェイプさせます。

エンドグリップは、

そのまま使用します。

※上からパーツを入れていくので、

エンドはそのままです。

それでは、

フロントEVAかいつもの様に、

開いて行きます。

デザインナイフで、

裏表2本縦にEVAを切ります。

マイナスドライバーで、

テコ入れを少しずつ行いEVAを剥がして行きます。

メーカーによって内部に使用されている、

アーバーは違います。

今回は薄紙のアーバーでしたが、

薄紙の蜜盛りの方が隙間が出難く、

グリップに力が込めやすいです。

ロゴ入りのアルミパーツを外します。

このパーツは再利用で、

パイプシートの下部に入る重要なパーツとなります。

熱の加え方と力の入れ方に気を付けないと、

すぐに変色や変形は免れないので慎重に外します。

 

無事大事なアルミパーツも外れました。

一番大変なパイプシートを外す前に、

少し仕込みをします。

パイプシート後方EVAを5cm位カットして、

綺麗に下地のブランクを剥き出しにします。

それでは、これから一番重要な、

パイプシートの外しに取り掛かります。

・・・・今回の作業ご紹介ですが・・・・

 回の内容は、

現在タックルオフ工房で受付していない作業内容となり、

通常は破壊して新品パーツを使用します。

今回に限り、TELにて問い合わせが多かった作業内容と、

お店からの依頼内容が一致しましたので、

曽根マイスターとの相談の結果ご紹介に至りました。

ご参考までの内容と、受け止めて頂きます様、

ご了承下さい。

簡単にメリットは、

・純正品のパイプシートを再利用出来る。

 出来栄えも違和感が無い。

デメリッドは、

・パイプシートの変形(外し失敗)

 純正パーツの手配は不可能。

・ヒートガンで熱を加える為ブランクに、

どの位のダメージが加わるか分からない。など・・。

 

パイプシート移動をして見たいとのご要望が多いが、

(特にカゴ釣りのお客様)

リスクも他の作業に比べると高いので、

工房での作業内容受付から外させて頂いています。

どうしてもと言うお客様もいらっしゃいますので、

成功に近づく作業内容を順に追って説明します。

※チャレンジして頂くお客様は、

申し訳ございませんが、自己責任となります。

・・・それでは、実際に行っていきます。・・・

パイプシート中央に貼ってある、

名盤はそのまま熱収縮チューブをすると、

溶けてしますので、先に外しておきます。

最後に貼る為、汚れ無い様に保管して置きます。

     

パワープレーで、

    パイプシートを外します!!

オーダーフォームでは、

DPS20パイプシートを逆に取り付ける内容でした。

※今から行う作業が、必ずしも成功するとは限らない為、

今回、破損の場合は新品注文での取替えになります。

・・・・・やり方です!・・・・・

①パイプシートの前後は綺麗にします。

②次にパイプシートが入る長さと径がある熱収縮チューブを用意します。

③収縮チューブを被せてヒートガンで熱を加えて行きます。

※成功の鍵はこの熱がうまく入っていれば、④の動作が楽に出来ます。

④ゴム手袋で頃合を見ながらパイプシートを、

一気にねじり上げます・・・外れます。

 以上が簡単な流れです。              

 

ヒートガンで遠目から時間をかけて熱し、

パイプシートに熱が入った頃合を見て、

一気にゴム手袋で上部にネジリ上げます。

熱がしっかり入っていると、

必ず緩んできます、後は力任せにネジリ上げます。

必ず熱がこもっている時に動かします、

熱が冷めてくると内部の接着剤が効いてくるので、

動かし難くなります。

 

※握力と腕力に自信がある方は、

リメイク出来る竿など余裕があれば、

チャレンジしても面白いと思います。

   

格闘の末、・・・15分後外し完了!

このやり方はとても有効ですが、

いつも成功の駄賃として、

いらないマメを頂く事が多く、

御多聞漏れず、

今回も手のひらに1個マメもらいました。

これ以降の作業は、

接着になる為、アルコールやアセトンが、

特に良く染みて痛い・・・、

熱を加えたパイプシートは、

熱が下がるまで暫く、

そのままにしておきます。

この作業後は、いつもすごいと思うのは、

富士工業のパイプシート製品の耐久性の高さです!!

ヒートガンの熱は、かなり高温になります。

ゴム手袋をしていてもかなり熱いです!そんな状態でも収縮チューブ内の、

パイプシートは、変形、変色、パイプの縮みがほとんど見られませんでしたが、

絶対では、ないのでご理解ご了承下さい。

今回フードのカラーは、チタンコーティングタイプです。

ガイドのチタンは熱の加わり方で変色しますが、

フードのチタンコーティングの変色は見られませんでした。

富士工業だけに限ってでは無いですが、(釣具全般)

ジャパン・クオリティーの高さ!

そんな製品を普段、普通に使用している事を、

改めて再認識させられます。

 

熱が冷めた頃合を見て、

収縮チューブを外します。

チタンコーティングは、

ご覧の通り新品と変わりません!(一応一通り確認しました!)

  

内径もしっかりキープ!

熱が加わったDPSの20は、

しっかりと20φをキープしています。

そのまま再利用にまったく遜色無いです。

山場を越えたので後は、

EVAをカット、削り加工となります。

ブランク径は18φなので、

マタギさん、EVA・HTE42シリーズの19φを、

フロント分とリア分で2本使用します。

マタギ HTE42719          ・フロント玉口径値    ・中央部径値    ・リア部径値

    

指定の長さにカット!

削りもシェィプ具合をみながら、

削り込みを行う。

  

EVAフロント加工も削りは完了!

   

リアグリップのEVAも剥がして行きます。

   

コアテープで、均等にテープを入れていきます。

2液性のエポキシで接着します。

  

リアのEVA接着完了!!

エポキシもタップリ塗り込みました。

アルミパイプリングの接着もOK!

リング幅が狭いのでコアテープを、

3分割にして接着の保持力と強度を高めます。

    

DPSパイプシートの接着もOK!

コアテープを等間隔に巻きエポキシで接着。

  

加工したフロントEVAを接着します。

  

接着完了!

 

オーダーフォーム最後の依頼内容は・・、

玉口1cmにスレッド巻き実施!

  

玉口コーティングも完了しました!

大物竿なので玉口コーティングも厚みを出してあります。

・・・・・・・ビフォアーアフター・・・・・・・・

           フロントEVA加工

   (ビフォアー)            (アフター)

   現状16cmから・・、               19cmへ延長へ、

                            玉口出し1cmスレッド巻きコーティング。

                      

   

          パイプシート逆転移動!

  (ビフォアー)                  (アフター)

パイプシート外し、アップロックから・・・、       ダウンロックへ変更、接着。            

アルミパイプリング外し逆転。              アルミパイプリングも位置確認後、接着。   

  ⇔ 

           リアEVA加工

     (ビフォアー)                 (アフター)

同じ様に、中央をシェイプさせる。             中央シェイプ完了!

    ⇔ 

      バットエンド   (そのまま使用、変更無し。)

   ⇔ 

   作業前に外した名盤を、

    最後に貼り付けてリメイク完了となります!

     

       無事完了しましたので、

            しっかり梱包して、受け取り店に送ります。

      

           再度申し上げますが、

     現在工房では、今回のパイプシートの再活用法は、

  受付実施していません!基本リメイク注文時は新品交換となります。

     今回に限り、パイプシート移動法を知りたい、

     やって見たいと言うお客様の問い合わせもあり、

         ご紹介させて頂きました。

        内容的に難しくは無いのですが、

   対象のロッドのコンディションに全て掛かっています。

   失敗も当然ありますが、トライアル&エラー(試行錯誤)でお願いします。

  (メーカーによって、簡単に出来る物や、

            構造が追い継ぎ固定もあるので出来ない物もあります、注意して下さい。)

  完成しましたので、

       依頼店のタックルオフ沼津店に、

                      定期便にて返送致します。


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