イシグロ岐阜店より、
リメイク・リペア依頼品が入荷しました!!
（分類・剥離部コーティング、ガイド片巻き）
こんにちは、
工房担当の福田です。
今回の依頼品は、ツララの、、、
「TAMANDUA56」です。
依頼内容は、、、
「①剥離部埋め元ガイドから元上ガイド間のクリアコーティングと、
②元上ガイド下側のスレッド巻き直し」です。
①「剥離部埋め・元ガイドから元上ガイド間のクリアーコーティング」
剥離箇所に気に掛かる事が、、、
2層剥離発見!!
剥離は表面に分かりやすい気泡が入った白い部分と、
ブランクと最初の塗装との間にも剥離を発見、
2層剥離になっていました。
受付店のスタッフを通してお客様にご説明。
表面の1層分の剥離処理のみ行います。
※写真でも分かり難いですが、
深層部にもう1ヶ所剥離が発生しています。
②「元上ガイドの下方部のみ巻き直し」
ガイド脚の付け根からエポ割れが見られます。
オーダーフォームを再確認。
先に下処理をしておきます。
このメーカーのエポキシは少し剥がし難く、
エポキシを無理に剥がすと回りのコーティングや、
塗装も一緒に剥離してしまう事があり、
難易度の高いロッドです。
今回はピンの白スレッドをコーティングの端と一緒に残し、
黒に見えますが紺色のスレッドを外して、
後から同色に近いスレッドを巻きます。
コーティング部を温めてスレッドのみ剥がし下処理。
外したスレッドでカラーを再確認し、
同じ様なスレッドで巻いて終了！
コーティングは最後に回します。
先に剥離部の処理をしてから、
元ガイドと元上ガイド間のウレタンコーティングをしていこうと思いますが、
表面の確認を、、、
剥離箇所は上手く剥がせる事が出来れば良いですが、
ペリペリと際限無く剥け続けてしまうリメイク泣かせの状態でした。
デザインナイフで剥離部を起こすと、
広がるのでペーパーヤスリで部分的にヤスっておきます。
しっかりと上下をマスキング。
コーティング剤の粘度を変えて処理。
紙コップに2液性のウレタンコーティング剤を作り、
少量小分けした分を希釈しておきます。
通常のウレタンで上から吹き付けた場合粘度が高く気泡が入った剥離箇所を、
丸々コーティングしてしまい空気が抜けない状態になる可能性があります。
そこで小分けした軽量カップ内のウレタンを少し希釈して浸透率を上げて、
先に割れた気泡内に染み込ます事で空気抜きをします。
剥離箇所と段差に希釈したウレタンを爪楊枝で染み込ませ、
表面張力を活かして段差を無くします。
表面張力で少し出っ張りますが、
元々薄め液で希釈しているので薄めた分（薄め液）が揮発し、
本来の塗料分が上手く残れば段差が合う算段ですが、上手くいくか、、、、、。
表面がちょっとヒケた分は、粘度を若干高めに作ってあるウレタンでコートして、
段差を無くしていきます。
ちょっと段差がある、、、1回完全に乾燥させます。
ライト照射!!
再度クリアーを吹き見栄えが良い状態まで処理。
ガイドの片足スレッド部もコーティング完了。
乾燥も完了しましたので、
ご依頼店のイシグロ岐阜店へ、
定期便にて返送致します。
今回の作業金額合計は、5,400円（税抜き）
ネーム下に白っぽく見えるのが深層部の剥離部、
実釣には問題なく使用できます。
今回はコーティングを少し厚目に吹いておきました。
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