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船 コマセマダイ・イサキ釣り<深掘り>

船 コマセマダイ・イサキ釣り

マダイは春~初夏が乗っ込みの最盛期

マダイは1年中釣ることができる魚ですが、冬から春、初夏に向けて水温が少しずつ上昇するに従って浅場に移動してくるマダイは産卵を控えてエサを荒食いします。この「乗っ込みの時期」は特に大型のマダイが釣れる時期でもあり、一年で一番盛り上がるマダイ釣りの最盛期となります。早い時期はやや深めの場所がポイントとなりますが、季節が進むにつれて徐々に水深の浅い場所にポイントが移行します。年による多少の前後はあるものの、6月初旬頃には殆どのマダイが産卵を終え、大釣れは無くなります。ただしこの頃になるとマダイに代わってイサキの乗っ込みが始まっていて、釣り船はマダイ釣りからイサキ釣りへとシフトしていきます。乗っ込みイサキの数釣りが楽しめるのはおおよそ7月中旬頃まで。

静岡~関東は流し釣り・愛知~三重は掛かり釣り

船釣りにおいて、ポイントとなる場所の海面上を、船を潮に乗せながら流す釣り方を流し釣りと呼び、対してポイントとなる場所の海面上に船を定位させるためにアンカー(錨)を打って船を固定する釣り方を掛かり釣りと呼びます。静岡県を始め、関東を中心とした船からのマダイ、イサキ釣りでは、殆ど天秤を使用した吹流しタイプの仕掛けが使用されており、コマセを使ったオキアミエサでの流し釣りが主流となっています。対して愛知県、三重県などの生きたウタセエビを使用したマダイの釣り方は胴突仕掛けでの掛かり釣りが主流となっています。

棚の取り方は船長の指示棚を厳守

棚の取り方は地域によって海面から取る場合海底から取る場合がありますが、東海、関東一円で最も人気の高い釣り場である御前崎沖は海面からの棚指示となっています。コマセを使用する流し釣りでは、この棚取りをいい加減に行うとコマセの流れる層がバラけてしまい、船全体の釣果に悪影響を及ぼす原因となるために、海面から、海底からを問わず船長の指示棚を厳守することが非常に大切です。船釣り用の道糸は10mを1色として 1m、5mでマークがあります。リールのカウンターを目安にして道糸の色で正確な棚取りをしましょう。

コマセ釣り(マダイ・イサキ)の基本タックル

タックル

竿 / 3m前後のムーチングアクション(5:5調子)標準オモリ負荷表示が30~50号のもの
リール / 小型の電動リール※船によってはバッテリーも必要です。容量の理想は8A~10A。しっかりと充電をしておきましょう。
道糸 / PEライン3~5号 200~300m

仕掛

天秤 / 腕長50cm程の片天秤
クッション / 2mm×1mmが標準(適合ハリスを確認しましょう)
ハリス / 4号10~15mが標準※地域、時期、船によって違います。途中でヨリモドシを介したテーパー仕掛けも人気です。標準は6号を6割、4号を4割程で構成します。
ビーズ / 3~3.5号の夜光ソフトビーズが標準。フロートビーズや比重の重いシェルビーズなども使われます。
針 / マダイ針10号前後が標準
コマセカゴ / サニーカゴ、サニービシならLサイズ以下。またはそれに準ずる大きさのカゴを使用。※コマセビシには場所によりサイズ規制があります。必ず事前にご確認下さい。
オモリ / (例)御前崎沖100号、三保沖・沼津地区80号。オモリ号数、仕掛の詳細は事前に船宿さんにご確認の上ご用意下さい

竿について

コマセ釣りでは自分の意図した通りにカゴからコマセを振り出し、仕掛けを安定させることが釣果をあげるための重要な要素です。海面の波やウネリなどの動きが海中の仕掛けに伝わって常に動いている状態では、コマセは間断なくこぼれ続けているということになりますが、カゴの調整が荒いと投入して僅かの間にコマセがすべてこぼれ出てしまっている可能性もあります。船は常に揺れ続けているので、竿には海中の仕掛けに余計な動きを与えないように制御できる性能が求められます。
使用するオモリの重さも御前崎沖では100号、駿河湾内でも80号がメインであるため、置き竿で主に使われているのは標準オモリ負荷表示が30~50号で、長さが3m以上のしなやかな5:5調子の竿が標準。大きくしなやかに曲がった状態が船の揺れを吸収してくれるのでコマセの振り出しすぎ、仕掛けの躍りすぎをセーブしてくれるので釣りやすいです。
グラス無垢で作られたワンピースロッドであれば揺れの吸収能力が高いので、もう少し短いものであっても問題なく使えます。
また、手持ちで釣りをするのであれば釣り人側で船の揺れを吸収することが出来るため、あまり長いムーチングロッドでなく、3m以内のやや短めのムーチングマダイ竿や、ムーチングロッドよりも少し胴の部分に張りを持った6:4調子の竿を使用すると使いやすいです。

リールと道糸について

リールに関しては小型の電動リールが多く使われます。乗っ込みのマダイ釣りは主に50m以浅の浅めのポイントを狙うことが多いので、水深を考えれば手巻きのリールでも充分に対応できますが、仕掛けの回収や手返しが楽に行えるのは電動リールならではの利点であり、最近では手巻きのリールを使用されることは非常に少なくなってきています。
最近の遊漁船には電動リール用の電源が装備されている船が多いですが、船のバッテリーから出力される電流量は非常に不安定なケースも多いです。場合によってはリールが正常に作動しないケースもあるため、出来れば別途電源を持参することを推奨します。なお、電動リールのコードの先端についているクリップのプラス側には赤色、マイナス側は黒色のビニールコートが施されているので電源に繋ぐ際にしっかりと確認をしましょう。
ターゲットのマダイは1キロ級のサイズから10キロ級の大ダイまで、通常でも5~6キロ級の大型マダイが喰ってくることを想定するとリールのドラグ性能も重要です。4号程の細いハリスで大物と対決するには、ハリスが切られる直前でリールのドラグが作動してスプールから道糸が引き出される必要があります。そのためにはスムーズなドラグ性能と、微妙なドラグの調整が不可欠です。置き竿でアタリを待っているときに、「船の揺れで糸が滑るか滑らないかのギリギリの所」にしておくのが、マダイのコマセ釣りでのドラグ調整のキモになります。この位にドラグを設定しておくことで、大物が針掛かりした際に一気に道糸が引き出されても、正常にドラグが作動してくれさえすればハリス切れを起こすことは少なくなります。

道糸は主にPEラインの4~5号が使用されます。釣りをする場所の水深を考えると100mも巻いてあれば充分ですが、万が一のため、最低でも200mは巻いておきましょう。出来れば300m巻いておくといろいろな釣りに使い回しが出来て便利。リールの大きさは他の対象魚との汎用性も考えるとダイワなら300~400番、シマノなら1000~3000番クラスが最適です。なお、道糸の一番先端は8の字結びでチチワを作り、さらにチチワの先に小さな結びコブを作っておくとサルカンの付け外しが簡単に出来るので、天秤などへの接続も容易となります。

コマセカゴについて

コマセカゴの大きさは静岡県下海域では県条例の規制でLサイズ以内を使用します。オモリの重さについては三保沖や沼津沖では80号、御前崎沖では100号が標準サイズです。このカゴに7~8分目を目安にコマセを詰め、下の隙間は1cm弱程(オキアミを横に寝かして一匹がこぼれる位)、上の目は半開を基本に、その時のオキアミの大きさや波の具合、自分が使用している竿の硬さでコマセの出方の微調整をします。なかなか出てくれないようならばコマセの詰め具合をさらにふんわりと入れるように、あまりに早く出切ってしまう様ならそれぞれの目を閉め気味にすると良いです。波があるときや竿が硬めで仕掛けが跳ね気味の時もコマセが早く出やすいので締め気味に調整しましょう。仕掛を投入して一流しが終わり、一つまみ程度のコマセが残っている程度を目安にします。いずれも目盛の調整はしっかりする事が肝。

コマセと刺しエサについて

コマセとして使用されているのはオキアミがメイン。ただし、沼津周辺のポイントではオキアミとアミエビのブレンドを使用します。御前崎沖、三保沖などで釣りをする場合はオキアミコマセが使われます。コマセの量については1枚が基本で、有料で追加も可能。船の料金システムによってはコマセが含まれていない場合もあるので注意をする必要があります。コマセカゴの大きさは静岡県漁業調整規則で制限がされているのは前記の通りですが、これに準じた大きさのコマセカゴを使用していれば、実質1枚あればおおよそ足ります。
刺しエサもコマセと同じくオキアミを使用します。サシエサのオキアミはコマセの中の形の整ったものか、専用のオキアミ刺しエサを使います。まずオキアミの尾羽根を切り取り、その切り口からハリを刺し、切り口から針先を刺し込んで腹に抜く。針の軸に沿ってオキアミが真っ直ぐになるように刺す事が重要。尾羽根を切る際に手でちぎる人もいますが良く切れるハサミで綺麗に切断したいです。オキアミが曲がっていると針が水中で回転して仕掛け絡みの原因になるので注意しましょう。針から餌が外れないように、できるだけ形のしっかりしたもので、かつ、眼の黒い部分がちゃんと付いているものを選んで丁寧に針に刺しましょう。2匹の抱き合わせで刺す場合も、刺したオキアミが真っ直ぐになるように気をつけましょう。

オキアミの針付けの仕方はこちら

仕掛けなどについて

マダイ狙いのハリスの太さは4号が標準。通常はシンプルにハリスの先に針を結んで完成。ハリスの長さは地域や時期、船によって薦められるバランスが様々であるため、予めその船のお薦めバランスを確認しておく必要があります。

テーパー式仕掛け

07年頃から徐々に広まってきたテーパー式仕掛けは、すでにコマセマダイ釣りの仕掛けの主役となっています。これには「コスト」「扱いやすさ」という二つの面が寄与していると考えられます。一つ目のコストについては、天秤側の太い部分のハリスがある程度の回数までは使い回しが可能で、針側の細い部分のハリスだけの交換で済むことでハリスの消費量が減ることが挙げられます。次の扱いやすさについては、太いハリスは細いハリスと比較して張りがあるため、手前マツリを起こしにくいということが挙げられます。どちらにしても消費者である釣り人としてはありがたいことであるため、主役として幅を利かせるのは至極当然であると言えます。テーパー式の仕掛けは主に2段式と3段式が使用される。2段式の場合は下の細い部分を4割程、上の太い部分を6割程で組んで、全長が船長の薦める長さになっていればよいです。ハリス同士の接続はローリングサルカンの5~7号などの強度がある小型のヨリモドシを使用します。また、3段式のテーパー式仕掛けを作る方もいるがこの場合も天秤側から順番に糸を細くしていき、小型のサルカンで接続します。

ハリスはフロロカーボンが主流

仕掛けの使用する糸はフロロカーボンが向いています。フロロカーボンは素材自体に張りがあって絡みにくく、比重がナイロンよりも重いことから水中での仕掛けのなじみが良いと言われます。また、吸水性が無いために使用中の強度劣化を起こしにくい。また、耐摩耗性が強く、歯などの擦れに対しても強い。使用後に真水で洗ってあげればテーパー仕掛けの太い部分であれば次回以降の使用が可能であることがあげられます。ただし、糸に折癖や傷などがあった場合の再使用は不可。もちろん4号部分の再使用も不可です。

針について

針はマダイ専用の10号前後がオススメ。各メーカーより真鯛用の針が数多く販売されているのでその中から選ぶのがおススメです。針のパッケージには針の重さや軸の太さが記載されています。仕掛けの馴染みを考えて重い針、軽い針を使い分けることで釣果アップにつながります。

発光玉類

発光玉は3~3.5号のソフトタイプが主流。色はお好みで。ただし、東邦産業(NT)や、ヤマシタの発光玉は視認色でグリーンとピンクの2色が発売されていますが、発光色はどちらも緑が掛かった色に発色するのに対し、ハヤブサのひかり玉はそれぞれの色で視認同色発光をします。最近は蛍ムラのビーズも人気が高い。また、天然パールビーズは発光玉よりも重い比重によって仕掛けの動きに変化をつけることが出来、さらに白い天然色が魚を引きつける効果も期待できます。より重い比重を必要とする場合には、ハリスにガン玉を打つという方法もあります。使用するガン玉の重さはB~3Bくらいが適当。なお、発光玉はエサ盗りに対しても集魚効果があるため、あまりにエサ盗りが多いときは外したほうが良いとされます。そのためにも、針先から通したり外したりすることが出来るソフトタイプの発光玉は有効です。

ロッドキーパー

ロッドキーパーは1本のネジで船に固定する「シングルフット」と、2本の足で固定をする「ダブルフット」タイプがあります。マダイやイサキ程度の負荷であればシングルフットタイプのロッドキーパーで充分に対応することが出来、また、コンパクトに収納が出来るので主流になりつつあります。ただし、巻上げ時に大きな負荷が掛るような釣りも兼用をするのは不可能であるため、万能で使用するのであればダブルフットタイプを選択しましょう。また、船についているロッドキーパーはその殆どがラークシリーズであるため、そのような船を使用する場合はラーク専用のサポートを準備しておくと便利です。
なお、ロッドキーパーにセットした時の竿の角度は、竿先が海面についているような場合であっても決して起こし気味にしないで、竿の胴の部分が海面と水平になるように設定しましょう。竿が起きていると船の揺れを吸収させにくくなり、結果として仕掛けを安定させられずに釣果に悪影響を及ぼすことになるので注意が必要。竿先が海面に突っ込んでしまうのを避ける方法としては船べりの上に厚みのある板を置き、その上にロッドキーパーをセットすると良いでしょう

釣り方

コマセを入れる

コマセカゴに入れるコマセの量は7~8分目が基本中の基本。これよりも少ないと投入早々に出切ってしまうし、これよりも多いとコマセの出が悪くなる。なお、凍ったコマセをナイフやコマセスコップで削ってしまうとコマセの粒が小さくなってしまい持ちが悪くなるので厳禁。ビニール袋に入ったまま海水に浸けて解凍するか、ビニールからあけて大き目のネットに移し入れて解凍するのが基本だ。釣りをしている最中に残りのコマセが少なくなってきたら、忘れずに次のコマセを早めに解凍しておくのも重要。

エサ付け

付けエサのオキアミは形が大きく、しっかりとしたもので、黒い目が付いたものを使用する。とにかく丁寧に真っ直ぐに付けることが重要なポイント。針に軸に対して真っ直ぐになっていないと、水中で回転してしまい、ハリスのヨレに繋がる。

タナ取り
※海面からタナを取る場合(御前崎沖・三保沖・セノウミなど)

船長からは通常、「~m」という指示が出される。これは、「海面から~mの所で釣りをしてください」と言う指示であり、その指示棚を釣り人全員が正確に守って釣りをすることが船全体の釣果を上げることにつながるため、必ずこのタナで釣りをすること。もし、1人でも指示棚に従わないで釣りをしているとコマセが流れる層をボケさせてしまい、全体の釣果に悪影響を及ぼすので注意が必要だ。リールには水深を示す水深計が付いているが、カウンターに表示される水深は必ず多少の誤差が出ている。必ず道糸で確実に水深を測ることがタナを取る上での重要なポイントとなる。
使用する道糸は1色が10m、1mごとにマーキングが付いており、例えば46mという指示ならば、5色目のところでマーキングの6個目が海面にある状態で、コマセカゴが海面から丁度46mとなる。この水深からハリス長の5割程、例えばハリス15mならば指示棚よりも7~8m位余分に落とし、その位置で5~10秒ほど仕掛けが馴染むのを待ってから竿を大きく強く振り上げて止め、すぐに振り上げた分の道糸を巻き取りながら竿先を海面まで下げる。これを2~3回繰り返すとおよそ指示棚付近まで仕掛けが上がることになるので、道糸のマーキングで船長の指示棚ピッタリにあわせてアタリを待つ。
なお、隣り合った船でも船長からの指示棚は微妙に違うことがあるが、これは使用しているハリスの長さや船長それぞれの釣らせ方に違いがあるためであり、決していい加減に指示をしているわけではないことを知っていて欲しい。

※海底からタナを取る場合(沼津周辺)

海底からタナを取る場合も船長から、「海底から~m上げて」又は、「海底からハリス分上げて」という具合の指示が出る。投入後、オモリが着底したら素早くフケを取り、そこから指示された棚の手前5mほどまで巻き取る。そこで1~2回竿を跳ね上げるように動かしてコマセを振り出して、すかさず指示棚まで巻き上げて竿を置いてアタリを待つのが海底からタナ取りをする時の基本。これはエサ盗りを刺しエサのある棚に集めないためだ。また、普段は海底から棚を取るエリアでも、春のノッコミマダイの時期や根回りを狙う場合には海面からの棚取りが指示される場合もあるので船長の指示に従うこと。

投入

ハリスが長いためにちょっとでも雑に扱うとすぐに絡んでしまうので細心の注意が必要。ポイントに到着し、船の位置や向きを微調整している間にあらかじめコマセカゴにコマセを詰め、ハリにエサを丁寧に刺して船べりに置いておき、投入の合図に備えよう。投入の合図があったら、竿をロッドキーパーにかけたままリールのクラッチを切り、コマセカゴをテンビンと一緒に手の中を滑らせるようにして静かに投入する。カゴと天秤の部分を無造作に投げ入れるのは絡みの原因になるのでご法度だ。ハリスを指で軽くつまんでブレーキを掛けながら送り出し、エサまで残り1~2m程のところでエサの付いた針を海面に投入する。この時のハリスを手繰ってあるデッキ上に、仕掛けが絡むような原因となる余分なものが無いように整理整頓しておくことも大切な要素だ。また、投入の際には必ずリールのスプールの部分に軽く指を添えておき、バックラッシュを防ぐような注意も必要。仕掛けの降下中にブレーキが掛かるとその場所でコマセがこぼれ出てしまうので、ハリスと針の投入が終わったら竿をロッドキーパーからはずして穂先を海面に向け、スムーズにタナまで仕掛けを送り込むこと。

※プラ丸スプールを使用した投入(長ハリス対策!)

風が強かったり、足元に海水が流れているなどの要素で、どうしても投入がうまくいかない時は、プラ丸スプールの使用も効果的だ。あらかじめクッション側からハリスを巻き付けていき、針から1ヒロくらいまでで巻くのを止め、コマセ桶の中などの転がらない所に置いておく。次に針にエサを刺して船べりに置いておく。船長から投入の合図があったら丸スプールを手に持ち、船べりから外に向けて投入動作にうつる。ただし、巻き始めた面を海面側に向けて投入をしないと、ハリスが絡まって投入が出来ないので注意しよう。
まず、リールのクラッチを切ってテンビンごとコマセカゴを海面に静かに落とす。するとオモリに引っ張られ、スピニングリールのスプールから糸が出て行くようにハリスはスルスルとほどけていく。刺しエサまで残り2~3mくらいを残すところで一方の手で刺しエサ近くのハリスを掴み、そのまま刺しエサを海面に軽く投げ落とすようにするとよい。
なお、プラ丸スプールにハリスを巻き付ける時は、あまり強く巻き付けないこと。スプールの幅全体にランダムにバラけるくらいに巻いたほうが、糸が出て行く際にテンションが掛りにくくスムーズに仕掛けが投入できる。

コマセの振り出し

投入後、コマセカゴ部分が指示棚の水深に到達したら、それよりもハリス長のおよそ半分ほど余分に沈下させてからコマセを振る動作に移る。投入時には竿はロッドキーパーから外してあるはずなので、ハリスの半分ほど沈めた位置から竿をゆっくりと下げて行き、海中に竿先を入れてしまう。この位置で5~10秒程仕掛けが馴染むのを待ってから竿を強く頭上まで振り上げて止める。次に竿を振り上げた分を巻き取って竿先を下げ、再び同じ要領で竿を振り上げて止める。指示棚まで同じ作業を繰り返して海面と道糸のマーキングを指示棚にピッタリとあわせてコマセの振り出しが完了する。

誘いと手返し

海面からの場合も海底からの場合も同じことが言えるのだが、乗っ込み期のマダイは竿をロッドキーパーにかけたままの置き竿にして、ポロポロと自然にコマセが出るようにコマセカゴの開き具合を調整し、焦らずじっくりと狙うのが基本の釣り方なのだが、再投入のために仕掛けを回収した時に、付けエサが喰われているような時は早めのインターバルで仕掛けを入れ直すことも必要となる。マダイのチャンスタイムは長くないので、周りでマダイが釣れ始めたら竿をロッドキーパーから外して誘いをかけるとよい。
3~5分位待ってアタリがないようなら一度竿を下げてから大きくゆっくりと頭上まで竿を起こして仕掛けを動かし、その後ゆっくりと竿の角度を戻してロッドキーパーに竿を掛け、3~5分位アタリを待つ。およそ10分を目安にコマセの詰め替えと付けエサの点検をし、付けエサが残っている時はエサ盗りが少ないと判断して、待ち時間を長めにとることも有効。春の場合、最長で10分程じっくりと待ってもよい。エサを目立たせるために発光玉を付けたり、エサも1匹掛けから2匹抱き合わせにしてアピールするのも効果的だ。また、隣の人が手返しのために空巻きを始めたらチャンスタイム。実は空巻きでこぼれ出したコマセでマダイの活性があがり、いきなり喰ってくることがあるので、自分も手返しをしようとリールを巻き始めるのはNG。必ず隣の人とタイミングをずらして再投入の手返しをすること。

針位置の微調整

コマセ釣りでの棚取りは原則として船頭の指示に従わなければならないが、針の位置の微調整をすることは可能。針の位置を上げるにはハリスの長さを少し詰めるか、針を軽いものに変更する。逆に針の位置を下げるにはハリスを伸ばすか、針を少し重いものに変更することで対応できる。また、フロートビーズやシェルビーズなどの比重が違うビーズを使い分けたり、ガン玉をハリスに打つのも効果的。自分だけなかなか釣果が上がらない時は、他の釣り人をよく観察し、自分の使用している仕掛けを調整していくことで釣果をあげられる場合もよくある。

水中考察

コマセカゴからこぼれ出たコマセは潮に乗って流れながら徐々に沈下していき、それを狙って魚が寄ってくる。コマセの濃いところにはエサ盗りの小魚が集まり、マダイはその小魚の外側でエサを拾うように捕食していると言われている。そのために10~15mといった長いハリスを使い、カゴから振り出されて流れていくコマセと、ハリスの先についている刺しエサとの同調を演出してマダイに食わせるのだ。コマセを一度に大量に振り出してしまうと、エサ盗りなどの雑魚がコマセに群がってくる。潮に流されたコマセとともにエサ盗りの群れは移動し、やがて刺しエサとも同調して刺しエサにエサ盗りが掛ってしまう。これではマダイが刺しエサを食うチャンスが激減してしまうので、コマセカゴからほんの少しずつ、ポロッ、ポロッという感じでコマセを振り出すのがコマセカゴの調整では大切な要素である。
エサ盗りが見逃した刺しエサがコマセとうまく同調するように、潮の流れにあわせて針の重さや比重の違う集魚ビーズを使って調整する。よく、「このタイプの仕掛けの食いがよかった」などの評判が立つケースがあるが、それはその時の条件にその仕掛けのバランスが合っていたというだけであり、いつも同じように釣れるという物ではない。釣場や潮流、風などの要因によってハリスの長さや太さ、針の大きさ(重さ)など、その時の条件によってコマセと同調しやすい仕掛けのバランスは異なってくる。マダイ釣りで釣果を上げるコツの一つはその時の条件にあった仕掛けの調整ができるかということが言える。

やりとり

マダイのコマセ釣りは基本的に向こうアワセでの釣りなので、海面に穂先が突っ込んでから対応をすればよい。予めドラグの調整がしっかりと出来ているのならばハリスを切られる心配はほぼ皆無。慌てずにロッドキーパーから竿をはずし、グイッと大きく竿を起こす。この時注意したいのはリールのスプールを指などで押さえない事と竿のグリップ部分でリールの道糸を押さえない事。やりとりの最中にスプールを押さえたり、グリップを握る手で糸を押さえてしまうとせっかく調整したドラグの意味がなくなり、ハリス切れの原因となるので絶対に避けること。
魚の走りが止まったら巻き上げ開始。ゆっくりと竿を起こして浮かせた分を巻き取るポンピングで巻きあげる。リールのドラグが効いて糸が出て行くようならば竿を下げ気味にしてガイドの抵抗を減らして糸を出してやろう。魚がおとなしくなったら竿を起こし、ポンピングしながらリールのハンドルを巻いてあせらずに巻き上げてくれば10キロクラスのマダイであってもそうは切られて逃げられることは無い。

電動でのやりとり

手巻きでのやりとりはポンピングをしながらリールのハンドルを巻いてくるために、慣れないと竿のテンションが保てずに魚に主導権を握られがちになってばらしてしまうこともある。こんな時に有効な方法が電動巻上げでのやりとりだ。アタリがあったらロッドキーパーから竿を外し、ぐいっと一発アワセを入れ、糸を押さえないように注意しながら竿の角度を水平よりもやや高めにキープする。ここで電動のアクセルをON。中速程度でポンピングをせずに巻き上げてこよう。魚が抵抗したらドラグが効いて糸が出、抵抗をやめたら巻き上げてくるので釣り人は竿の角度をキープしているだけでよい。

取り込み

コマセカゴが海中に見えたらリールの巻上げをやめ、糸をたるませないよう竿の角度に注意しながら素早くロッドキーパーに竿をはめ込んで竿を起こす。竿先から伸びている道糸を手繰ってコマセカゴ・天秤をコマセ桶に入れ、ハリスを船の中に手繰りこんでいく。海面に上がってきたマダイは浮袋が膨らんでゆっくりと回りながら上がってくるが、とにかく手繰る糸がたるまないように注意しよう。海面に顔を見せたマダイはタモ網で取り込むが、必ず頭側からタモ入れを行う。タモ網にマダイが入ったらすぐにハリスから手を離して糸を緩めるのがタモ入れのコツだ。
針を外し終えたら必ずハリスの傷やハリのチモト、針先などのチェックをし、少しでも不具合があった場合は必ず結びかえるか仕掛けごと付け替えて次のマダイに備えよう。

イサキのコマセ釣り

イサキの産卵期は5月から7月頃。釣り物としては春からスタートするが、本格期は産卵を直前に控えた6月である。マダイ釣りで「マダイが不調だった時の逃げ道」的な扱いを受けることもあるが、コンスタントな釣果を上げるためにはある程度の知識と技術を要する。関東を中心としたイサキ釣りの場合は仕掛けが静岡県周辺のものよりも短め、ハリスが細めのものが使われているが、駿河湾、伊豆地域では釣れるイサキのサイズが大きいために関東式の細めの仕掛けは向かない。静岡県周辺でのイサキの仕掛けは3号から4号ハリスで、長さが4.5~6mの2本から3本針のものが使われる。
針はチヌ針の4号前後が主流。空針のタイプで針にオキアミを刺して使用するタイプが最も当たりはずれがないスタンダードなものだが、イサキの食いが良い時にはエサをつける必要がないスキンやウイリーを巻いたものも手返しよく釣ることができるので試してみても良いだろう。
タックルはマダイと兼用であれば3m以上の胴調子の竿で、30~50号負荷表示の竿、リールは小型~中型の電動リール、道糸はPEラインの4~5号と、マダイ釣りの道具と全く同じで良い。コマセの振り出しと積極的な誘いを入れられる手持ち竿で狙う場合は2~2.7m位の7:3調子のもので30~50号負荷表示の竿が使いやすい。竿が短い分だけアタリも良く伝わり、やり取りも楽しい。積極的に攻めるスタイルがお好みなら手持ちでのイサキ釣りはお勧めだ。
天秤もマダイ用のもの、コマセカゴ(ビシ)も同じでよいが、天秤の先にセットするクッションゴムから先が違ってくる。マダイ用のクッションゴムが1m程の長さであるのに対し、イサキ釣りに向いているのは50cm程の短めのもの。長いクッションゴムはショックを吸収するのには非常に有効なものだが、イサキ釣りで使用すると長すぎて感度を殺してしまったり、手返しでもてあますこともある。太さは2mmもあれば充分な強度がある。クッションゴムには適合ハリスが必ず表記されている為、使用するハリスの号数に合わせて選択しよう。細く伸びのあるクッションほど自然な誘いと十分なクッション効果が期待できる。コマセカゴへのオキアミコマセの詰め方、針へのエサの刺し方はマダイ釣りと同様である。船長からの指示ダナは主に海面からの水深をさす場合が殆どで、ビシ、天秤から丁寧に投入して、順次、ハリスが絡まないように上針から針がどこかに刺さらないように注意しながら投入する。もちろん道糸のマーキングで正確なタナ取りをしよう。船長からの指示ダナよりも3~4m程深く沈めてから仕掛けが馴染むまで5秒ほど待ち、竿を水平付近までグイッとあおりストップ、竿先を海面付近まで下げながら竿が下がった分だけリールのハンドルを巻いて再び水平付近までグイッとあおりストップ。コマセを振り出す幅は1m単位とマダイ釣りよりも細かくすることが大切なコツ。これを指示ダナまで繰り返してロッドキーパーに竿をセットして魚信を待つ。しばらく待ってアタリがないときにはこの位置で再びコマセを振り出し、ゆっくりと上下に仕掛けを動かして誘いを入れてみよう。
アタリがあったらすかさずロッドキーパーから竿を外して手持ちにし、針掛かりを確かめてから巻き上げればよいが、針に掛かったイサキが暴れてくれることでカゴからコマセがこぼれて絶好の誘いになるため、追い食いをさせる絶好のチャンス。追い食いをさせるには掛かった魚の引きを感じながらゆっくりと巻き上げてみよう。新たに明確なアタリが出ればダブル、トリプルとイサキが掛っている。取り込みは天秤とビシをコマセ桶に取り込んでから上の針に掛かった魚から順番に船内に入れていく。針を外すのはそれからでよい。なお、イサキの鰭は非常に硬く危険である。手でつかむときには注意が必要だ。

関東流イサキ釣り仕掛け

関東や愛知エリアでのイサキ釣りの場合は全長3mまでで2本~3本針の仕掛けを使用する。この仕掛にはウイリーやスキン、ワームバケなどが針に付いており、付けエサを付けないで釣る場合と、空針タイプの仕掛けでオキアミエサを針に刺して釣る場合とがある。この時の竿は長さ2.1~2.4mで、30~50号負荷の先調子の竿が使われる。


釣りの仕掛けやタックルには地域差がある場合がございます。釣りをする場所にあった道具や仕掛けをご用意ください。

※ ページの内容は予告なく変更する事がございます。予めご了承下さい。


船釣り・沖釣りの時の服装・持ち物は、ふねつりを応援するイシグロオーシャンプロジェクトの特設ページでご案内します。


ライフジャケットの着用義務があります
釣りやレジャーで貸し船・遊漁船・プレジャーボート・水上オートバイに乗船される方は法令によりライフジャケット着用の義務があります。

詳しくはこちらのページをご覧ください。


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